【AI時代における人間らしさとは?】表情が紡ぐコミュニケーションの未来
個性を形にする
自己表現を次のステージに導く
フェイスニング講師 石田隆子です。
9月中旬の事です。受講生さんから
「先生の使命は何ですか?」
と問われました。
漠然とは思い描いているものの
うまく言葉にすることが出来せんでした。
更に昨日、別の人から
「この仕事をしている理由は何ですか?」
と尋ねられ、
いよいよ自分の思いをまとめる決心をしました。
頭の中を整理するのが面倒臭くて
無意識のうちに避けていましたが
いざ書いてみると
自分の考えに芯が通った感じがして
スッキリと清々しい気持ちになりました。
この思いをもって
レッスンを届けていることを
受講生の皆さんにも知ってほしい。
そう思い、このブログにまとめました。
読んでいただけると嬉しいです。
14年間の遍歴
14年間にわたり
顔の運動フェイスニングを続けてきた私は
多くの受講生さんと関わることで
人々の関心やニーズに応じて学びを深め
成長を遂げてきました。
講師を始めた2010年当初は
アンチエイジングや美に興味を持ち
美容について学びました。
2014年には笑顔を輝かせるための
トレーニングに興味が移りました。
作り笑いと自然な笑顔の差は何か?
楽しいから笑うのか?笑うから楽しいのか?など、
笑顔や笑いについても学びました。
そして5年程前から、
表情を通じて
豊かなコミュニケーションを生み出すこと
表情だけではない
非言語情報による印象についても
大きな関心を持つようになりました。
話し手の表情、聞き手の表情。
マンツーマンの対話と
多人数に対する話し方の違い。
姿勢や仕草などによる印象についてなど
学んでいきました。
そして今
私が興味を持っているのは
心と体、感情と表現をつなげ
自分らしさを伝えられるように
することです。
いくら笑顔が綺麗になっても
印象が良くなっても
そこに感情がなければ虚しくなり、
自分と言うものが人に伝わらなければ
苦しさが募っていく
ことに気がついたからです。
自分の頭と心で感じたことを
正しくアウトプットし
他者に理解してもらうことは
とても大事です。
それも、
文章や言語で表現するのではなく
体や表情で表現し伝えることが
重要だと感じています。
なぜなら、非言語情報は
自分らしさそのものだからです。
綺麗に笑えるようになることや
表情を動かすことは単なる技術ではなく
自分の内面を映し出し、
他者に伝える手段なのです。
ネガティブな感情も感じて伝える
感情を表情で表現し、
コミュニケーションに活かすことは
日常生活で非常に大切です。
多くの人は、ポジティブな感情を
意識して出そうとしますが、
実はネガティブな感情を
適切に表現することも非常に重要です。
ネガティブな感情を表現することには
躊躇があるかもしれませんが
それは決して悪いことではありません。
むしろ、適切に表現することで
周囲とのコミュニケーションを
深めることができます。
例えば、親が子供を叱る場面では、
適度に真剣な表情を見せることが重要です。
単に言葉で説明するだけではなく
「ママは本当に怒っている」
という感情を表情で伝えることが
子供にとってわかりやすく
抑止力にもなります。
もちろん、怖がらせるためではなく
怒っていると言う感情を伝えるためです。
感情があること自体が自然で良いのだと示すことも出来ます。
親は感情的になってはいけない
とされることもありますが、
私は「人間は感情があっていいんだ」
と伝えることは大切だと考えています。
言葉で論理的に伝え
表情で感情を伝えることで
叱ると言う行為が成り立つように思います。
私は顔の運動の講師として
多くの人に笑顔の指導をしてきました。
最近になって感じるのは、
人はポジティブな表情だけでなく
怒りや悲しみなどのネガティブな感情も
練習した方が良いということです。
ネガティブな表情を習得することで
表情がより豊かになり
感情の幅も広がります。
これは、役者が細かな感情を
表情で伝える訓練をしているのと
似ています。
感情を表情で伝える力
役者に表情指導をすることがあります。
彼らは表現が豊かなだけでなく
感受性も豊かです。
感じる心があるからこそ
肉体で表現できるのだと気付かされます。
役者の演技を観察すると
彼らが表情を通じて感情を巧みに
表現していることがよくわかります。
自分の感情を捉えるのが苦手な人や
表情を作るのが苦手な人は
ドラマなどで登場人物がどのような感情を
抱いているかを観察してみて下さい。
こんな顔が「悲しい」顔なんだな
と理解していくことは
自分の表情の練習にもなります。
AI時代における人間らしさとは?
こうした感情表現は
AIにはまだ難しい領域です。
近年のAIの発展は
本当に目覚ましいものがあります。
私も日々、ChatGPTやそれを活用した
さまざまなサービスを利用しています。
産業革命が機械化によって
人間の肉体的な負担を軽減したのと同様に
生成型AIは私たちの脳にかかる負担を
軽減してくれました。
こうした進化の中で、
私たち人間は何をするべきなのか?
そんな問いを最近、
深く考えるようになりました。
生成型AIは感情を文章で表現したり
音声にして伝えることはできますが
顔の表情そのものを通じて
感情を伝えることは
人間にしかできません。
AIに「子供を叱ってください」
と指示すると、
「それはやってはいけません。なぜなら、このような理由からです。」
と言うように論理的に正しく
注意をしてくれるかもしれません。
しかし、それが本当に子供の心に
響くかどうかは疑問です。
人間は、言葉だけでなく、
表情や声のトーン、仕草といった
ノンバーバルな要素から多くを感じ取ります。
これが、生成型AIとの大きな違いであり
人間の特性のひとつだと思います。
豊かな表情が築く人間関係
これから大事になってくることは
才能やスキルだけでなく
感情も含めて自分らしく生きていくこと。
そのために、自分の内側にあるものを
文章や言葉で伝えるだけではなく
肉体を使って表現し
他者に伝える能力を身につけること
なのではないかと思います。
ポジティブな感情もネガティブな感情も
どちらも正しく表現できることが
真の豊かさにつながります。
表情を練習することで
自分がどのような感情に敏感で
どのような感情に反応をしにくいのかを
探っていくこともできます。
これは、自分自身を知り、
コミュニケーション能力を高めるための
大事なステップだと考えています。
自分の感情を深掘りし
表情を意識的に動かすことで
人との繋がりがより深まり
豊かな人間関係を築くことが
できるのではないでしょうか。
私の使命は何か?
今の私が
「先生の使命は何ですか?」
「この仕事をしている理由は?」
と今聞かれたら、
『自分は唯一無二の存在だと言うことを認めて、そのことに誇りを持ち、自分を愛し、自信を持って社会と関わる人を増やすこと。』
『自分に自信が持てず、自分が許せず、社会に溶け込めないと悩んでいる人の手助けをするため。』
と答えます。
簡単に言うと
「自分の笑顔が大好き!と言える人を増やすこと。」です。
受講生さんからいただいた問い。
答えを出すまでに時間がかかりましたが
現時点での答えを出すことができました。
この気づきを今後のレッスンに活かして
いこうと思います。
一人でも多くの人に
受け取ってもらえたら嬉しいです。
最後まで読んでくださり
ありがとうございました!
フェイスニング講師
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